診療方針

病院理念

『一生の伴侶である動物たちの健康とご家族の笑顔を守る責任と使命を胸に、
かけがえのない一つ一つの命と真摯に向き合い、
「最新・最善・最適な治療」を提供致します。』

当院は、ロゴマークにも表現されておりますように、「人間と動物たちの絆」を大切に日々の診療を行っております。
これまで「ペット(愛玩動物)」と呼ばれてきた動物たちは、近年「コンパニオンアニマル(伴侶動物)」と呼ばれるようになり、家族同様あるいはそれ以上の存在となってきました。
様々な理由で病院を訪れる動物たちの多くは、家族の一員として大切に育てられ、強い絆で飼い主様と結ばれています。
この世界に一つしか存在しない、かけがえのない命と常に真摯に向き合い、病気の診断・治療はもちろんのこと、伝染病や歯周病などの病気の予防、しつけのお手伝いなど、動物達とご家族がより幸せで楽しい時間を過ごせるよう、全力でサポートいたします。
また、当院では多くの疾患の診断、内科治療、外科手術に対応しておりますが、不幸にも治療の難易度や専門性が非常に高い病気の診断に至った場合などは、各分野を得意とされる二次診療施設と連携することで最善の治療を提供いたします。

気軽に足を運んで頂ける動物病院を目指します

「この子は今まで病気しなかったから病院に来るのは初めてです」
重い病気にかかってしまった子の飼い主様からよくお聞きする言葉です。
残念ながら、「動物病院は病気になってから行く所」というイメージはまだまだ強いように思われます。
動物病院と人間の病院との一番の違いは、『患者(動物)自身が話せないこと』です。
人間が体調を崩し「始めた」時期に感じる自覚症状(何となくしんどい、頭が痛い、ぼんやりする、熱っぽい、食欲はあるがあまり美味しく感じない、など)を動物たちが感じていることに、周囲の人間が気づいてあげることは非常に困難です。
さらに動物たちは、先祖代々引き継いできた野生の本能により、体調不良や病気を隠す「能力」を備えています。弱っていることを知られてしまうと、天敵に食べられてしまう、そんな過酷な状況で千年以上もの間子孫を残し続けてきたわけですから、この本能が数年室内で暮らした程度で簡単に消えることはありません。
このため、明らかにしんどいと見て分かる状態になった時点では、病気がかなり進行していることは非常に多く、また春のフィラリア検査や予防接種時(本人は見た目にはとても元気)の身体検査などの際にとても大きなしこりや、ある程度進行した病気が見つかることも「よくある」ことです。
改めて言うまでもないことですが、病気は「早期発見・早期治療」であればあるほど、症状は軽く、治りやすく、治療の期間も短く、結果的に経済的負担も軽くなります。
さらに言えば、病気を未然に「予防」できれば、さらに動物たちやご家族への負担は軽くなります。
そのため当院では、「予防できるものはしっかり予防する」こと、「定期的に健康診断を受診する」ことをお勧めしています。
健康診断で何よりも重要なのは血液検査や尿検査ではなく、身体検査(視診、触診、聴診など)と問診、体重測定です。費用のかかる検査を頻繁にする必要は全くありません。
とはいっても、「さぁ今月も健康診断に行くぞ」とはなかなかなりませんから、爪切りや足裏の毛刈り、耳掃除、肛門腺しぼりなどの日常のケア、ホテル、シャンプーなどの預かりの際に定期的に身体検査をさせて頂くことで、病気の早期発見が可能となります。
実際に月に1回、爪切りだけに来られている患者さんで、これまでに病気が5回も早期発見、早期治療できた子もいます。他の子も一緒に連れてこられているので、全員で10以上の病気が見つかり、早期に発見、治療したことで悪化することもなく、今もみんな元気に暮らしています。
中には、進行すると足を切断しなければならないような腫瘍が爪切りの際にたった1歳で見つかり、すぐに手術をして無事に取りきれた例も経験しています。もし、しこりが大きくなってから初めて連れてこられた場合には、2歳の時点で足を切断、もしくはすでに転移していて1年以内に亡くなってしまうという結果になっていたかもしれません。
上記のような爪切りなどの日常のケア、日ごろの悩みや疑問のご相談、世間話ついで、看板犬に会いに、など何でも構いません。ぜひ、気軽に当院にいらしてみて下さい。

動物たちの治療に当たって、飼い主様とのコミュニケーションを非常に大切にします

「この病気が疑われますのでこの検査をしておきますね。」と言われてたくさん検査されて、すごく高額な請求をされた。という話をよく聞きます。
詳細を聞くと、獣医学的に適切な検査と治療をされているケースが多いのですが、飼い主様は不満を持っておられます。
飼い主様とのコミュニケーション不足から、適切な医療の提供をしているにもかかわらず満足して頂けなかったり、トラブルになってしまう例はよくあります。
全く同じ種類・年齢・性別の動物が同じ病気になったとしても、その子が生活しているご家庭の状況はそれぞれ異なり、また動物たちの病気の治療はご家族のご理解とご協力がなければ実施できません。
当院では常に最新・最善の治療の提示ができる体制を整えていますが、必ずしも「最新・最善の治療=最適な治療」ではありません。
常にその子に応じた「最適な」治療が行えるよう、治療方針の選択肢を提示し、そのそれぞれに対する治療の詳細や費用等をわかりやすく説明させて頂きますのでご安心下さい。

また、「本当はこうしたいのに言えない…」、「聞きたいことがあるけど何となく聞けない」「はい、はいって頷いていたけど、本当は難しい言葉ばかりでよく分からなかった」などという話もよく聞きます。
当院は、できるだけ分かりやすい言葉で、分かりやすい資料を用いて、十分な説明をさせて頂き、どんなご質問やご相談にもいくらでもお答えします。不安や疑問を心置きなくぶつけて頂き、スッキリしてお帰り頂ければ幸いです。

常に最新の情報を取り入れ、診療技術の向上に努めます

動物医療は常に日進月歩です。昨日まで「最前・最新の治療」、「正しい治療」と思われていた治療法が、次の日には「古い治療」「不適切な治療」となってしまうことも少なくありません。
最も避けなければならないことは、獣医師の知識不足のために「治療の選択肢が限られてしまう」ことと「不適切な治療を施してしまう」ことです。
当院は特に腫瘍(がん)の診断、治療に力を入れていますが、その他の分野においても常にアンテナを張り巡らせ、一つでも多くの選択肢を提供できるように知識の更新、診療技術の向上に努めます。
これまで、多数のセカンドオピニオン、サードオピニオンにも対応して参りました。
当院を含め、一つの病院での診断・治療について疑問に思われることがあれば、迷わずセカンドオピニオン、サードオピニオンを受診されることをお勧めします。
ただし、「後医は名医」という言葉がありますが、一般的に後から診察する方が、情報が多く、病気も進行していることが多いので、より診断が容易となります。
明らかに非常に不適切な診断や治療をしている場合を除き、他院での診断・治療を批判する権利は獣医師にはありません。病院によって治療の方針も異なりますし、これが絶対に正しいという治療法もありません。無条件に他院の方針の批判をするような病院はあまりお勧めできません。
大切なのは、問診や身体検査をしっかりしてくれるかどうか、疑われる病気とその診断や治療などについてしっかりとした説明があるかどうか、診断に至っていない場合や治療の反応を見る場合は、この後予想される結果のそれぞれに対して次の方針をあらかじめ提示してくれるかどうか(この薬の反応が悪ければ○○の可能性が高くなりますので、この検査をしましょう、など)などです。
これらのことを踏まえたうえで、最終的に継続して受診する病院を決めて頂ければと思います。

以上が当院の理念・方針です。

  • なるべく病気をせずに楽しく過ごしていける方法を共に考えていきましょう。
  • 不安や疑問があれば、全部ぶつけてスッキリしてしまいましょう。
  • 厄介な病気はできるだけ早期にみつけて、すぐに直してしまいましょう。
  • もし重い病気になってしまった時には、しっかり話し合って、その子にあった一番納得のできる治療法を選び、共に頑張りましょう。全力でサポート致します。

明るく、笑顔の絶えない病院を目指しております。どうぞお気軽にお立ち寄りください。